春の土用と土の神様

 

見えない世界を日本人は

大切にしてきたのだなと思います。

風習などは今の時代には合わなくなってきて

取り入れるのも難しくなったものもあるでしょう。

 

土用もそのひとつかもしれません。

そろそろ春の土用がやって来ます。

土用は年に4回ありますが、特に有名なのは夏です。

夏の土用では鰻を食べますね。

それは夏の土用には「う」のつく食べ物や黒いものを

食べるとよいとされているからなのです。

土用というのは

立春立夏立秋立冬の前18日間のこと。

この時に土公神という神様が

土の気のある所にやってこられます。

見回りのようなものなのでしょうか。

その為、神様の邪魔になるようなことをすると

怒られてしまうようです。

 

昔は農業が中心の生活でしたから

この時こそ勤勉な日本人に休みを取らせようと

してくれたのかもしれません。

それでも18日間の中には神様が天に帰る日があるので

その時を狙ってやり残しを片付けることを

おすすめします。

 

春の土用はかまどに帰ってこられます。

なるほど、台所ってことね。

ならば今回は台所の掃除を4月15日までに

終わらせると良いのではないかと考えました。

意外とやっているようでできないのがコンロ回り。

頑張ってみましょう。

頑張れ、私。

 

次に土用の期間に入ったら何をしましょうか。

お休みを取るようにという事なので

休むことを意識的にやってみようかな。

でも、いつも休んでないですかって

家族に言われそうですね。

ご飯について考えて作ってみることにしましょう。

環境の変化などが進んで

季節の変わり目とはかみ合わなくなってきたように

感じますが

体のメンテナンスをしていった方が

いい時期だということは分かります。

体のメンテナンスと言えばご飯ですね。

春の土用に食べるといいものは

「い」のつくものと白いもの。

子どもとゲーム感覚で食材を探して

ご飯を作るのも楽しい作業になりそうですね。

 

そして

土用の時期は土地に関係することを

行ってはいけないことになっています。

園芸を趣味にしている私としては

その時期でも手入れがしたいものなのです。

3週間の中には行ってもいい日が存在しますが

それでも足りない気がします。

枯れた花や葉を神経質に取り除く私には

少々受け入れがたい内容でした。

だけど

土の神様がせかっく来てくれると思うと

それまでにきれいにして

楽しんでいただくのがおもてなしというものなんでしょう。

出来ないことに目を向けるよりも

違う見方に変えることで

もう少しおおらかな生き方もあると思えて来ます。

焦りすぎなのかもしれませんね。

なるようになると言う事を神様は教えてくれているのでしょう。

 

こんな風習を知ると

至る所に神様がいる日本は

素敵だなと思わずにはいられなくなります。